昨秋以来、背中の痛みと日々、共演している。
あまりの激痛で朝を迎えること多し。
長時間座っていると、背中全体に不快感覚えること多し。
「タローくん、それは膵臓だよ。間違いない。かなりやられているね」
仕事場の上役はそうい言う。
「私の知っている人は、おなかズタズタに切って、その後4か月点滴。キツイみたいよおおお」
人ごとのように笑っている。そんな話を聞いたのは年末。
年越していろいろな場所で、膵臓痛めた人間の話を聞く。まさかまさかとは思いつつ、今のわしの症状と全て同じで、結構不安になる。
「ミンガスどうしよう???」
先日さすがに恐くなり、病院で検査を受ける。その結果が今朝出た。
「ああ、取りあえず、膵臓も肝臓も平気ですね」
矢吹ジョーのようなとんがった、風に流されているような髪型の、40くらいの名医は言う。彼は数年前、わしの腸をカメラで見てくれた人で
「ああ、タローさん、これ以上中にはカメラいけないです。あなたの腸が拒否している」
なんて意味深なこといいながら、
「見れた場所までは健康です。その先は正直分かりません。痛くなったらもう一度来て下さい」
などと酒場のおやじのようなことを言い、それが嬉しかったのだが。
「膵臓炎や肝臓の病気は見られません」
「ではあの激痛は?」
「おそらく結石でしょう」
「結石??」
「はい。あなたぐらいの年になるとあり得るわけです。結石が自然に流れていった、そう考えます」
「結石が再びできることは?」
「それはあなたの生活習慣次第です」
まさか知らない内に結石ができ、流れて行ったとは、思わんかった。
「ああ、でも酒は控えめに。胆嚢あたりは弱ってますよ」
ハイハイ。
昨晩高円寺の呑み屋に「玉露」があってハイペースで呑み、さらにワインなどを楽しく呑み、かなり酒臭い、病院のおいら、先生分かってます。
明日は満月だ。
満月の夜は決まって、川でサックス吹く。
誰にも逢いたくない。でも、独りでは、いられん。月が相手でも。ミンガスが待っている。
以上です。