「
ジョン・ヒックス」が死んでしまった。大好きなピアニスト。「
マレイ」のアルバムで出逢ってからずっとずっと好きで、最初こそマレイや「
ファラオ」のアルバムでの強烈な魂のこもった熱い熱いピアノにハマったが、そのうちにソロやデュオやトリオでの演奏を、「優しく激しく」という俺にとっての最高の音楽のツボ好みを、たくさんたくさん聴かせてくれて、もうもう大好きなピアニストだった。
何度か書いているかもしれないが「After the Morning」は本当に美しくせつないバラッドだ。ファラオとやったのもいいし、デュオもソロもいい。ジャズマンてえのはお決まりのバラッドを持っていることがカッコ良い。何年経っても何度再演しても決して色あせることのないバラッド、バラッド、バラッド。
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今夜はvajuのリハ。俺の新曲「チェリ音マラ音」が意外な展開を見せこれを最終バージョンにしようかな、と。
そういえば友人のバンドが先週解散してしまったと HPで知った。激しいビートとカッコ良い女ヴォーカルがたまならいバンドだったが。
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ハミエット・ブリューイットの「
「Bearer of The Holy Flame」」はバリトンジャズ史上No.1のライブアルバムであるのは衆知の事実だがそれは、ヒックスのピアノがとてつもない美しさと激しさで唄っているからである。ショーターの名曲「FootPrints」のヒックスのピアノはたたごとではない。ピアノが唄うとはこういうピアノのことだけを言う。このピアノに出逢えたことが嬉しい。
踊っている、唄っている、舞っている。ピアノにもサックスのようにフラジオがあることを知った。
こんなにも音が情熱と魂とひとつになったピアノを。好きだ。
歌う者は勝手に歌い 死ぬ者は勝手に死ぬ - 机竜之介
ならば、聴きたい者は勝手に聴く。ジョン・ヒックスを聴き、ジャズを音楽を聴く。