昨晩は久々に「
新宿ゴールデン街」にて、酔い崩れた。夕飯変わりにビールを呑み、最初はいつものジャズバー「s」。考えたら今年始めてで、しょうしょう照れくさい挨拶をオヤジさんとし、まずはホッピーから。ここのホッピーは世界一旨い。世界一といっても欧米やアジア、アフリカにホッピーがあるかどうかは全く知らないが、
「うん!世界一!」
と唸っていまうくらいの味だ。どの呑み屋でもホッピーを頼むが、ここに勝る味はない。
最初にかかっていたのが、天才肌のドラマー、「
ジェリー・ヘミングウェイ」の「Songs」というアルバム。2002年の録音かな?多分新譜当時に聴いていたとは思うが、改めて聴いて、そのカッコ良さに驚いた。ヘミングウェイは所謂「フリージャズ」にカテゴライズされてしまうドラマーだが、このアルバムで聴けるのは、限りになく美しい音空間。その象徴はヴォーカルの「
Lisa Sokolov!」かなり情緒溢れる唄を唄うんだ。けっして枯れた声は出さない。どっしりとした、ややもすれば、重たい?と思われる声なのだが、それがいい。全くの私感だが、重く、というか低い声、の女性ヴォーカルこそ「唄」だと思う。日本人ならacoという歌手がいるが、低くて好い声だす。低い声が、高い音へ行く瞬間が好きだから、ヴォーカルものは面白い。さてさてリサさん、名前からして旧東、共産圏の人だろうが、旧共産圏にこそおもろい音が溢れている、と信じている俺のハートのヒダヒダにバッチシリンクしました。
ギターが闇の才人こと、「
James Emery!」この人のアコースティックギターは恐ろしいほどまでに切れている。グルーヴィーなのだ。エレキならみなそこそこ自己主張し、そこそこ、味を出すが、アコースティックだと案外、個性が潰れること多し。そかしエミさんは違う。もう掻きむしり系。全ての束縛から逃げる!ことで存在するギターかな??お薦めです。俺もバリトンサックス吹いているが、「逃げたい!」って感じは演奏してて分かるんだよね。なんだろう、日常から?生活から?いや、ホントは・・・・・
店にはかなりの客が入って来て、久々にゆっくりオヤジさんと話をしたかったが、無理っぽい。ガヤガヤウルサイ。右隣には外人二人が連れて来た四人組。左隣にはアツアツのカップル。こらこら、呑み屋で盛りつくんじゃないの!芋二杯呑んで、次へ。
「d」という店は、もともと「s」の呑み仲間のおっさんmが一昨年はじめた店だ。無類の映画好き。フリーペーパーも作っている。大晦日に行ったのだが、mさんはいず、若い娘が初売りようのネタを仕込んでいて
「あれ?mさんは?」
「今日はいないんだよ。」
「来ないの?」
「うん!それよりわたし正月用の仕込みしているんだ!」
なんて可愛い顔でなにかを作っていた。雪が目立つ新宿も悪くない。
「頑張ってな!」
「あけましておめでとーございますー!」
などと言い、mさんに逢う。
「おお、いらっしゃい!久しぶりだね」
隣のカップルを見ると、おおおおおおお、久々のkさん。一昨年の「s」のママさんの葬式以来。笑顔満載。こちらも嬉しくなる。え?え?え?隣の女の人女房??女房とこの街で呑むかああ??ヤバイ話は小声にて、、、、
といいつつも、一昨年当時の話で盛り上がり、みんな、亡くなったあの人のこと、好きだったんだと、改めてしみじみ。
「最近背中の激痛が激しくて、膵臓ですかね?」
「いやいやタローちゃん大丈夫。ミゾオチにどーんとくるハズだから」
「ならまだまだ呑めますな」
と俺。いい加減。ここでは米焼酎をたらふく呑む。というのも憶えてないんだよね。まあ、いつものことだ。
「fちゃんのとこに行ってくる!」
とmさんに言葉を残し「ss」へ。ここももともと「s」の呑み仲間が始めた店で、昨秋のオープン以来ちょこちょこ呑んでいる。fちゃんという俺より少しだけ年上の女性の店。好い感じです。ここでは左には40歳のサラリーマン。でもこいつが結構カッコ良いんだな。ベロベロだけど、スリムでスーツ似合っていて、なんか憶えてはいないが、気があった。この辺りになると俺もベロンベロン状態。右隣の若いサラリーマン二人はかなりのイケメン。なんだよfちゃん口説きに来ている??な、感じ。おそらくあっという間に4.5杯芋を呑み、よくよく時計をみたら終電間近。
帰りまひょ。
一週間ブリだったせいか、今日は久々にダルイ。
今日聴いているCD
「
Enrico Rava Quintet」 / Plays Miles Davis
ラヴァが先月来たときインタビューした。相変わらずのいい男。でもせっかくのインタビューもジャズライフに断られて、今の所掲載予定なし・・・残念やがな。
Mihaly Dresch Quartet / 「
Hangarian Bebop」
ドレシュはハンガリーの「
コルトレーン」。このアルバムは何故か酔いどれ天使の「
アーチー・シェップ」が参加。東欧vsアメリカ酔い合戦。
Art Tatum / Piano Starts Here
テイタムは本当にいいね。ソロが好いピアニストは最高。エロール・ガーナーもいいし。
Kansas City
10年前ぐらいに映画になった。映画の内容は散々だったが、「
マレイ」
やジェイムス・カーター、ジェリ・アレン他、多数のジャズマンの演奏シーンは最高!