祭りじゃあ、祭りじゃあ!さぶちゃんじゃあ!
暗闇祭りは今夜が本番!6つの大太鼓と6つの神輿が踊りまくるのじゃ!2時間前から神社前は芋を洗うかの如きの人人人。
ハレの場、だな。みながハイな感じで待っている。こういう場が好きだ。ライブもそういうものだろうし。ガヤガヤガヤガヤ、早く始まんないかなあ、という場の空気。老若男女が同じようにソワソワしている。
空を見る。薄い雲が青空とひとつになっている。同じ同じ!!
ようやく春が夏に変わってもいいよ、誰かが言う。ふふ。
警察の警備のMCが殆ど漫才で皆を笑わす。
「お願いします。もう3歩だけ下がってください、ほんとに、ほんとに・・・わたしのお願いなんですう、聞いて下さい・・」
「え〜ここより市役所の方がいい鑑賞ポイントですよ。去年のあの眺めは良かったあ〜」
「みなさんが下がってくれないと、祭りが始まりません。私はドォ〜〜〜〜しても見たいんです、みなさんもそうでしょお?」
はいはい。殆ど猪木である。
方々から祭司者が大騒ぎしながら本尊へ集まって行く。カラスが飛び立つ。遠くから太鼓の音が聞こえてくる。
「あのお〜〜あのお〜・・・・・・」
警官の漫才を打ち消すかのようなどよめきが群集から沸きはじめる。
花火があがる、太鼓がドロドロと音を大きくガナリながらこちらにやってくる。祭りの本番が始まった。
さあ始まった。
薄暗いながら、闇、に浮かぶたくさんの神輿。神様も我々とひとつになっているよ、っは。
毎年ながら激しい祭り。喧嘩当たり前。
「本部!本部!ただちに責任者を!!」
さっきまでの漫才師が街中に響くかのような声で本気でガナる。
かまわず神輿は前進する。飛び交うフラッシュ、飛び交う歓声、怒号、、統制されていた空間はすでに、無法地帯へと変わって行く。そして、神輿はまったく神々しくなく、まったく民であった。
いいねえ。
ふひひひひ、おもしれえや!楽しいや!